Joseph Gagliano c1785
1785年製ジョセフ・ガリアーノ
ジョセフ・ガリアーノはジュゼッペとも呼ばれ、18世紀から19世紀にかけてナポリでその伝統を紡いだガリアーノ一族の職人です。
偉大な製作家であった父ニコロ(1710 – 1785)の次男であった彼は兄弟達と共に弦楽器製作に打ち込んでいきます。
特に弟であるアントニオ(1764-1835)とは共同で楽器を製作しておりそれらの楽器には仲良く2人の名前を書いたラベルが貼られています。
一般的にガリアーノファミリーの中で最も評価されているのは父親であるニコロですが、彼のいくつかの作品にはそのニコロの作品を彷彿とさせる優美なアーチと赤茶色のニスが見受けられます。
今回ご紹介する1785年製の楽器は彼の典型的な特徴である赤茶色のニス、親しみを感じる彫りをしたスクロール、ナポリスクールの魅力的なアーチ、そして気品ある音色を有する素晴らしい作品です。