グアダニーニ、プレッセンダ、ロッカというトリノの過去の名工たちの作品を最上の師として、それらを熱心に研究し模倣を続けることで、工芸としての美しさと奏者に求められる実用性を兼ね備えた独自の製作スタイルを発展させました。
1906年ジェノヴァでの展示会以降、各地で賞を獲得し、瞬く間に世界中の有名ディーラーに求められる人気製作家となります。
1920年以降が黄金期と呼ばれており、その生涯に約４００挺もの楽器を残しました。
ファニオラが製作した楽器のほとんどはプレッセンダの型に基づいていますが、
１９３０年製のこのヴァイオリンは稀少な1773年製G.B.グアダニーニのモデルによって製作されており、グアダニーニのラベルに並べてファニオラ本人のラベルが貼られています。ウッドワークは極めて高い精度を誇り、透明感のあるニスを纏っています。
常にソリストに求められる暖かみのある突き抜けた音色を備えています。
２０世紀トリノの名品、是非ご覧ください。